大人の[ヤマハグレード受験]内容は?練習は?生徒さんにインタビュー*2022加筆修正

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今回は、これからピアノ・エレクトーンのグレード(級)を受験してみたい、グレードに興味がある、という 大人の生徒さんに向けた記事です。合格した大人生徒さん達へのインタビューや、グレードの試験内容などもご紹介します。

* 試験の内容は大人も子供も同じなので、お子様の受験をご検討中の保護者様もお読みいただける内容です。

「グレードってなに?」今の力を確認して次へ。ステップアップするための学習内容がわかります。

ヤマハグレードは、30を超える国と地域で実施されている音楽の検定試験です。対象は、音楽を学ぶ人すべて。つまり何歳からでも受験できます。グレードを通じて、

①初級から上級まであるので、段階を踏みながら進むことができます。

②ご自分の力量を客観的に確認することができます。

③さらに能力を伸ばすための学習内容が分かります。

級が欲しい!という方はもちろん、音楽力の健康診断としてもお勧めします。

ピアノやエレクトーンの演奏だけでなく、様々な楽器、種類のグレードがあります。

今回はピアノとエレクトーンの演奏グレードについて書いていきますので、他の楽器や演奏以外のグレードについては、こちらの公式サイトへどうぞ。別タブで開きます。

「初級は何級まで?中級、上級は?」級と学習段階のめやす

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前述のヤマハ公式サイトで「各グレードの特徴」が紹介されています。

  • 13〜11級・・鍵盤初期学習者
  • 10〜6級・・・音楽学習者、趣味で楽しむ方
  • 5〜3級・・・指導者を目指す方
  • 2〜1級・・・より高い演奏力を目指す方

13〜11級

普段のレッスンの延長のような内容です。このテキストでどんなことを学習してきたか、どんな力が身についたかを確認できますよ。各テキストを修了したらぜひチャレンジしてみましょう。先生のご自宅教室で受験できるケースもあります。

10〜6級

10級〜8級は基礎的な内容

13〜11級で培った土台に積み上げる、音楽の基礎的な内容です。基礎的な演奏技術はもちろんですが、初級のテキストにある内容は、楽典も含めて理解しておきましょう。

7~6級は、学習者向けグレードの上級。学校入試や就職活動等で活用できる「サブネーム」もあります。

ヤマハでは、7級、6級は「長く継続した学習成果であり、学習者向けグレードとしては上級レベルに設定」としています。応用力と表現力が求められる級です。

取得した級の価値やレベルを知らない方達にも判りやすく伝えられるように、合格証書には「○級」だけでなく「上級」などのサブネームも入ります。7級は「上級1認定」6級は「上級2認定」、受験したコースがAコースなら「演奏力上級◯認定」Bコースなら「総合演奏力上級◯認定」です。詳しい名称はこちらからご覧ください。

「上級認定」の名称はこちら(ヤマハのサイトが開きます)

5級〜 

数字だけ見ると6級の次は5級ですが、6級とはまったく別の試験だと思ってください。内容も科目も、試験の流れも、学習者向けのグレードとは大きく異なります。指導者を目指す方向けの内容ですが、もちろん趣味として弾く方も受験できます。より高い音楽力を目指す方にお勧めします。

「初級、中級、上級」のレベルや考え方は、お教室によっても違います。

ヤマハ公式では7級6級を上級としていますが、どこから上級とするかの基準や考え方は、お教室によって、先生によって違います。私の教室の場合は、初級は9〜8級、中級は7〜6級、上級は5級〜と位置付けています。7級に入ると即興演奏やアレンジ、表現技術の経験を積み、6級で「創る・表現する」内容がさらに濃くなります。ここで上級の曲に挑戦する力をつけています。

「どんな試験?」科目や内容が違う2つのコースがあります。受験したいコースを選びましょう。

演奏メインのAコースと、総合的な内容のBコースがあります。コース選びは、ご自分の何の力を確認したいのかを考えて決めることをお勧めします。聴音力や即興力?初見や演奏力?グレードは今後のステップアップのために必要な内容が分かるチャンスです。担当の先生とよくご相談して決めてくださいね。

試験問題集、表紙

ピアノ演奏グレード Aコース

自由曲の演奏、課題曲の演奏、初見演奏があります。初見演奏は問題集が市販されています。

試験の問題集、表紙

ピアノ演奏グレード Bコース

自由曲の演奏、初見演奏、伴奏付け/即興演奏、メロディー聴奏、ハーモニー聴奏、があります。問題集には、自由曲以外の科目がすべて入っています。

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エレクトーン演奏グレード Aコース

自由曲、課題曲、自編曲を演奏します。出題される問題はないので、問題集はありません。課題曲は画像のレパートリーの中から選びます。

試験問題集、表紙

エレクトーン演奏グレード Bコース

自由曲の演奏、初見演奏、伴奏付け/即興演奏、メロディー聴奏、ハーモニー聴奏、があります。問題集には、自由曲以外の科目がすべて入っています。

大人生徒さんの例をご紹介

[Q&A]グレードに合格した大人生徒さん達にインタビュー!

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①初心者入会から1年半で挑戦したYさん

大人になってからエレクトーンを始めたYさん。鍵盤楽器は初心者でしたが、部活が吹奏楽部だったので読譜は初めてではありません。とは言えエレクトーンの3段譜は初めて。レッスンでは、まず3段譜の見方と、エレクトーンならではのアレコレを第一歩からスタートし、すぐに10級のレパートリーへ。いつも丁寧に練習をしていらっしゃるので、まもなく9〜8級の曲集を弾けるようになりました。

9級Aコースからスタート

見事オールAで合格しました。レッスンではすでに中級の曲を練習していますので、次は7級に挑戦することになりました。

Q : 初めて受験した時の感想は?

当日会場に着いてから演奏するまで、かなり緊張していました。曲を弾き始めてからも、とても緊張していましたが「いつも通り弾こう」と思いながら弾いていたら、緊張が少し和らぎました。試験は淡々と進み、すぐ終わりました。結果がわかるまで不安でしたが、通知を見た時、満点合格で嬉しかったです。グレードを受験し、自分に自信が持てました。もっと上の級に挑戦したいと思いました。 

Q : 飛び級について思うこと

ずっと7〜6級の曲を弾いているので、今弾いている曲に合わせて受験したいです。飛び級は良かったと思っています。

Q : 自宅練習で気をつけているポイントは?

レッスンで聞いたことは必ずメモをしています。レッスンがあった日は、後回しにしないでその日のうちに、メモを見て思い出しながら練習しています。

Q : お仕事と両立できる自宅練習のペースは?

忙しい日は2日に1度くらいですが、基本は毎日弾いています。1日の練習時間は、30分から50分くらいです。

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②リターンレッスンで入会したFさん

子供時代にグループレッスンを受けていたFさんは、大人になってからレッスンを再開。9〜8級の曲からスタートして、間もなく7級の曲に進みました。ご自分のレパートリーがどんどん増えて、あちこちでボランティア演奏もするようになりました。グレード受験のご希望をいただいたのは、その後です。

7級Aコースからスタート

グレードは、生徒さんの習熟度に合わせて、初級からではなく途中から受けることもできます。Fさんは7級Aコースからスタートしました。科目に自編曲の演奏があるので、アレンジにも初挑戦。見事オールAで合格しました。現在、6級の受験を控えているFさんにQ&Aをお願いしました。

Q : もうすぐ受験ですが、6級の準備をしていた中で一番大変だったのは?

自編曲です。こんなアレンジにしたいというイメージは決まっていましたが、そのイメージを具体的に音にすることが大変でした。弾いたものを音符にして書くことも難しかったです。書く作業は隙間時間を利用して、練習時間とは別にしました。途中で諦めかけた時もありましたが、アレンジが完成して、通して弾けるようになると楽しくなりました。

Q : 自宅練習で気をつけているポイントは?

まず楽譜を正確に読んで弾くように注意しています。レッスンでは、楽譜には書かれていない表現上のポイントがたくさん出るので、必ずメモをして、家で練習するときに意識して弾いています。

Q : お仕事と両立できる自宅練習のペースとポイントは?

レッスンはだいたい隔週で受けているので、家で練習する日数は2週間あります。仕事が忙しくなると1週間くらい弾けないこともあるので、残りの1週間は集中して練習します。1日の練習時間は少ない日で30分、長い日で1時間です。

両立のポイントは、お風呂の前に弾く、というルーティンを決めていることです。それと、その日の気分に合わせて、練習している曲とは別に「お気に入り」を練習の前や最後に弾いています。練習がうまくいかなかった日は、その曲を最後に弾いて、気持ち良く終われるようにしています(笑)

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グレードに挑戦した大人生徒さん達のナマの声。いかがでしたか?グレードは「級」という形に残しながら次のステップに進むことができるので、ハッキリした目標を持ちたい!という方には特にお勧めします。充実感、達成感いっぱいの合格証を手にしてくださいね。

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